マーケティング

グロースハックとは?事業の成長につながる施策を学び実践しよう

「グロースハック」という言葉を聞いたことがありますか?この言葉は、マーケティング分野において注目されている手法のひとつ。自社の事業の成長を加速させることを目的とした取り組みです。

この記事では、初めてマーケティングを学ぶ方にもぜひ知っておいてほしい、グロースハックの基本的な定義や目的、考え方について解説します。代表的なフレームワークであるAARRRモデルについても紹介していますので、ぜひ自社のマーケティング活動を効果的に実行するためのヒントにしてください。

グロースハックとは?

グロースハックとは、ユーザーから取得した製品やサービスに関するデータを分析・改善し、マーケティング課題を解決していく手法です。グロースハックは、商品開発の段階から市場の動向やニーズを研究し、マーケティングにも取り入れていくため、常に改善を続けていくという特徴があります。

グロースハックでは、複数の施策を連続的かつ継続的に行っていくものです。通常のマーケティング活動と異なる点は、成長する仕組みをプロダクト自体に施策として組み込んでいくことがあげられます。つまり、グロースハックはマーケティングの手法としてだけでなく、製品やサービス自体に成長する仕組みを組み込むことが重要になります。

具体的には、以下のような施策を行います。

・ユーザーから得たデータを分析する
・ユーザーがどんな行動を取るか分析する
・プロダクト内部に成長する仕組みを作り込む

グロースハックは、マーケティング戦略の一部であると同時に、製品やサービス自体を改善する手法です。製品やサービス自体が顧客のニーズに合わせて改善されることで、長期的な成長を実現します。また、グロースハックはデータ分析や実験を重視するため、トライ&エラーを繰り返しながら改善を進めていきます。

グロースハックの事例を紹介

ここでは、グロースハックを実践し成長を遂げた企業の事例を紹介します。

これらの事例を通じて、グロースハックの戦略と実践方法のイメージをつかんでください。

Airbnb

Airbnbは、グロースハックによって急速に成長した企業の一つです。同社は、宿泊場所を提供するサービスであり、最初は広告費をかけてマーケティングを行っていました。しかし、広告費が利益を上回ってしまい、会社は財政危機に陥りました。その後、Airbnbは既存ユーザーから新規ユーザーを紹介してもらうことに注力しました。口コミマーケティングを中心に、利用者が自分たちの家に泊まることを推奨するような戦略を取りました。これにより、Airbnbは急速に成長し今や世界中で利用されているサービスとなっています。

Dropbox

Dropboxは、クラウドストレージサービスの先駆け的存在です。Airbnbと同じように、成長を促進するためユーザーから友人を紹介してもらうことに重点を置いていました。ユーザーがDropboxを紹介すると、紹介した側と紹介された側の両者に追加のストレージ容量が提供されるという仕組みを設けました。この方法により、Dropboxは急速にユーザー数を獲得し、世界中で数百万人のユーザーを抱えることに成功しました。

Uber

Uberは、タクシー業界に革命をもたらしたライドシェアサービスです。ユーザーに自社アプリのダウンロードを促すことに重点をおいていました。さらに、ユーザーが初めてUberを使用すると最初の乗車が無料になるなど、魅力的なプロモーションを展開しました。これにより、Uberは急速にユーザー数を増やし、世界中で利用されているサービスになっています。

グロースハックに必要なマインドセットと考え方

グロースハックを実践する上で重要なことは、特定のマインドセットや考え方を持つことです。具体的に見ていきましょう。

結果重視のマインドセット

グロースハックでは、目標を設定し、その達成に向けて試行錯誤を繰り返すことが求められます。結果に重きを置き、最適な方法を見つけ出すことが必要です。ただし、結果だけに固執しすぎると、施策の改善や見直しが遅れることがあるため、常に改善点を見つけ修正することが重要です。

データドリブンな考え方

グロースハックでは、データを活用して、施策の効果を分析し、改善することが求められます。データに基づいた分析や改善提案ができるように、データドリブンな考え方が重要です。データを収集し、正確に分析することで、施策の効果を最大化できます。

仮説を立て検証することの重要性

グロースハックでは、仮説を立て、実際に施策を実行し、その結果を分析することが重要です。仮説を立てることで施策の改善点を見つけることができます。また、仮説に基づいた実験を繰り返すことで、施策の改善点を発見できます。

失敗を恐れず挑戦し続ける姿勢

グロースハックでは、失敗から学ぶことが重要です。失敗を恐れず試行錯誤を繰り返し、改善点を見つけることが必要です。新しいアイデアを試してみることも重要であり、挑戦し続ける姿勢を持ちながら、改善点を見つけ出すことが、グロースハックにおいては必要です。

チームワークやコミュニケーションの大切さ

グロースハックにはチームワークやコミュニケーションも重要となります。複数人がアイデアを出し合い、協力して目標を達成することで、施策の質や効果を高めることができます。チームメンバー間のコミュニケーションを密にし、情報共有や意見交換を行うことで、施策の改善や追加施策の提案が可能になります。チーム全員が目的や方向性を共有し協力することで、より効果的な施策の実現が可能になります。

グロースハックの代表的なフレームワーク:AARRRモデル

AARRRモデルは、グロースハックの代表的なフレームワークです。

このモデルを使うことで、顧客の行動を分析し、顧客体験を改善できます。各段階に合わせた施策に取り組むことで、ビジネスの成長を促すことができます。

AARRRモデルの5つの指標について

AARRRモデルとは、ユーザー獲得から収益化にいたる5つの段階を示したフレームワークです。

Acquisition(獲得)

新しいユーザーを獲得する段階です。Google広告やSNS広告、SEO対策などが代表的な施策です。

  • Airbnbが不動産掲示板サイトのCraigslistと提携し、Airbnbに投稿された情報がCraigslistにも自動的に投稿されることで新規ユーザーを獲得しました。
  • Facebookは、広告を利用してユーザーを獲得することで急速に成長しました。Facebookは、ターゲットに合わせた広告を配信することで、ユーザーを獲得することに成功しています。

Activation(活性化)

ユーザーがサービスを利用するようになる段階です。メールアドレス登録、ログインなどが代表的な目安です。

  • Spotifyは、無料体験後に有料会員になるユーザーを増やすため、トライアル期間中に音楽広告を表示することで、サービスの利用を促しました。
  • Slackは、チュートリアルを用いてユーザーの活性化を促すことに成功しています。ユーザーがSlackの利用方法を理解することで、より積極的にサービスを利用するようになります。

Retention(継続)

ユーザーの継続を促し、リピーター化する段階です。クーポン配布、特典付与、会員限定コンテンツの提供などが代表的な施策です。

  • Amazonは、Prime会員限定の特典(送料無料、映画配信サービスなど)を提供することで、継続率を高めています。
  • Spotifyは、ユーザーがプレイリストを作成し、定期的に楽曲を聴くことで継続的な利用を促しています。ユーザーが自分の好みに合わせたプレイリストを作成することで、より長期間にわたってサービスを利用するようになります。

Referral(紹介)

ユーザーが自発的にサービスを紹介する段階です。紹介プログラム、友達紹介特典、クーポンの共有などが代表的な施策です。

  • Dropboxは、ストレージ容量を増やすための友達紹介キャンペーンを行い、口コミで拡散させました。
  • Airbnbは、紹介プログラムを利用してユーザーの紹介を促し、新たなユーザーを獲得することに成功しています。ユーザーが友人や家族にAirbnbを紹介することで、新たなユーザーを獲得できます。

Revenue(収益)

ユーザーがサービスを利用することで、企業が収益を得る段階です。有料会員や広告収入などが代表的な収益源です。

  • Uberは、ドライバーに支払われる手数料を収益の柱としています。
  • Amazonは、クロスセル提案を利用して収益を上げています。ユーザーが商品を購入する際に、関連する商品を提案することで、より多くの商品を購入してもらうことができます。

AARRRモデルを用いた成長戦略の立て方

AARRRモデルは、5つの指標をもとに顧客の行動を分析し、顧客体験を改善することで事業成長を促すフレームワークです。

AARRRモデルを使用して、ビジネスにおける成長戦略を立てる際には、以下のステップが有効です。

  1. AARRRモデルの5つの指標を分析する
    Acquisition(ユーザー獲得)、Activation(ユーザー活性化)、Retention(ユーザー維持)、Revenue(収益化)、Referral(紹介)の各要素を詳細に分析し、問題点を洗い出します。
  2. 課題に対する解決策を考える
    ユーザー獲得に課題がある場合は、広告費の増額やSNSでの露出増加などが考えられます。
  3. それぞれの施策のメリット・デメリットを検討する
    広告費の増額はユーザー獲得につながる可能性が高いですが、コストがかかるというデメリットがあります。
  4. 優先順位を決定する
    優先順位は、施策の効果や実現可能性などを総合的に判断して決定します。
  5. 結果を検証する
    施策の実行においては、細かい計画を立てて実行します。また、実行後の結果を検証し、改善点を抽出することが重要です。

このように、継続的に施策を改善し、最適な施策を見つけ出すことが大切です。

施策アイデアとその実践方法

AARRRモデルを使った施策アイデアを紹介します。

指標施策
Acquisition
(獲得)
リードマグネットの提供・ランディングページの改善・SNS広告の配信
Activation
(活性化)
新規登録時のガイド作成・トライアル期間の延長・アクションを促すメール配信
Retention
(継続)
ユーザー向けの特典の提供・定期的なコンテンツ配信・自動更新の設定
Referral
(紹介)
リファラルプログラムの導入・SNSでのシェアボタンの設置・友人招待キャンペーンの実施
Revenue
(収益)
価格設定の見直し・オプションサービスの提供・リピート購入特典の設定

AARRRモデルは、ビジネスの成長に必要な要素を示しています。各指標を分析して課題解決のための施策を考えることで、事業の成長を促すことが可能です。

施策を実行する際には、計測・検証を行い、改善点を把握して継続することが重要です。

まとめ

グロースハックについて学ぶことで、マーケティング施策を効果的に実行し、事業の成長を加速させるためのアイデアや方法を得ることができます。

そして、AARRRモデルをはじめとするフレームワークを用いて、顧客の行動を分析し、顧客体験を改善することで事業の成長を促すことが可能になります。

ビジネスに成果はありません。自社の特性や目的に合わせた最適な施策を選択し、実行・検証を繰り返すことが、事業の成長につながります。

村中 督史

村中 督史

BtoBマーケティング・デジタルマーケティング領域を中心としたWEB制作/コンテンツ企画などマーケティング活動をサポート。デザイン企画会社を経て人や企業のコミュニケーション活動を軸に、働き方をテーマにワクワクできるチーム作りに取り組む。これからの働き方を考える【オモシゴジャーナル】を運営。

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